これまでの旅

これまでの旅について
2014年3月から2017年5月にかけて、平和への絆を作ろうと、夫婦で世界10カ国に、鳩の壁画を描く旅をした。教え子の招きで行ったエジプトで衝撃を受けたことがきっかけだ。

改めて振り返ると、よくこんなことをやったなあと思う。もし、あなたの家に突然、自称画家がやって来て「平和の壁画を世界中に描いて回っている。お宅の壁を提供してくれないか」と言ったら、どうするだろう。ほとんどの人が追い返すのではないだろうか。それでも画家は食い下がる。「どうしてもここに平和の壁画を描きたいのです」と。これを海外で、たどたどしい英語でやったのだ。
しかも、夫婦で「この活動は自費でやり遂げよう」と決めたものだから大変だった。仕事を掛け持ちし、生活を見直し出費をできるだけ抑えた。車を売りスーパーカブに乗り換え、スマホも中古で格安キャリアにした。月8000円の家賃を値切り、外出もできる限り控えた。使った経費は4年間で約500万円。妻は本当に大変だっただろう。この場を借りて感謝したい。

どの国でも必ずトラブルがあった。罵声を浴びせられることもあれば、平和な日本から来て何やってんだと言われたこともある。絵具を買えば中身の色が違うし、スプレーから出た色が他の色に変色することもあった。一番怖かったのは、エジプトでイスラム過激派の若者に道を塞がれた時だった。彼が自爆しなかったからよかったが・・・。

どの国でも誰かに助けられた。10カ国続けられたのは自分たちだけの力ではない。へこんで活動をやめようとすると、絶妙のタイミングでフォローが入る。行先を決めあぐねていると誘いが来る。作業が終わらないと絶望しているとお手伝いが入る。危ない所に行こうとすると強力なガイドが現れる。もうだめだと思うと必ず助けが入る。お陰で全ての国で予定期間内に壁画を仕上げて無事に帰国することができた。

お金も飛んだし、苦労もした。でも、今となっては全てが良い思い出である。ただ、ちょっと「自力」にこだわりすぎて、多くの人を平和への絆に巻き込めなかったなあという反省もしている。これは今後の生き方に生かしていこうと思っている。

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1ヵ国目 エジプト・ギザ
2ヵ国目 インド・デリー
3ヵ国目 オーストラリア・メルボルン
4ヵ国目 韓国・ソウル近郊
5ヵ国目 ウクライナ・キエフ
6ヵ国目 ブルガリア・ソフィア
7ヵ国目 フィリピン・マニラ
8ヵ国目 アメリカ・サンディエゴ
9ヵ国目 メキシコ・メキシコシティ
10カ国目 日本・沖縄県南風原町