ふだんの活動

大学で絵を描く技術を手に入れた。しかし「何を表現すべきか」ということは誰も教えてはくれない。大学在籍中から公募展で賞を頂いたり、中央公募展(独立美術展)に入選したりと、若いながらに画家としてのキャリアを順調に積み上げていた。ところが、ある日「画家として表現すべきことがない」ということに気が付いた。それまでは魚や鳥を描いて「自分の心象風景」としていた。絵を通じて人に訴えたいことがないということは、画家として致命的な欠陥だと思うようになり、しばらく筆を置いた。
10数年後、ひょんなことから絵を描く仕事を頂いた。意外と腕は落ちていなかった。嬉しかった。でも、表現すべきものは相変わらずない。依頼を頂いた人物や車、風景を描く日々。自分が描くべきものは一体何なのだろうという思いが胸の中で疼く。自分に残された時間を意識する中で、いつになったら描くべきものと出会えるのだろうかと焦りにもにた気持ちが渦巻く。
そんな思いに、中東での出来事が火をつけた。画家として「平和」を表現しようと世界中に壁画を描いた。その活動についてはこちらでご覧いただきたい。

ここでは、過去の作品や、個展やライブペイント、講演会の様子、アトリエの様子を掲載する。

鹿児島の目抜き通り「天文館」にあったタカプラの壁画。
これは私が25歳の時に描いたもの。約50畳。
再開発により2018年に解体されることになった。

筆を折る直前の作品。タイトルは「トブノカヨ」。
自分に「お前まだカクノカヨ」という問いかけをしながら描いた。

上記「ひよんなことから頂いた仕事」がこれ。
これを描いてあまり腕は落ちていないことに気付いた。
枕崎市のダイニングバー「ENGINE」に展示中。

「酔くろうアートナイト」
ライブペインティングを見ながらお酒と食事を楽しむイベント。
鳩が飛ぶアニメーションで平和への絆を作る活動のキックオフとなった。


枕崎市歴史資料文化センター南溟館でのライブペインティング。
10カ国壁画の回顧展の会期中、畳4畳分のパネルに鳩の羽毛を描いた。
現在、南溟館に収蔵されている。

回顧展出品作1
平和への祈りを一本いっぽんの羽毛に託した。

回顧展出品作2
テロが頻発し不安定な世界情勢を嘆く自分を投影した。

回顧展出品作3
鳩の羽毛を描いた具象作品だが抽象にも見える。
観る人との間に余白を作ろうとした実験作。

回顧展出品作4
墨の垂れる様子に日本人画家としてのアイデンティティーを込めようとした。

回顧展出品作5
韓国で兵役中の友人がいた。
半島情勢が不安定な時期に安否を心配しながら描いた。

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