2019年4月29日月曜日

「もうダメぽ」と「かおり貯金」

27日
もうどうにもこうにも体が動かない。脳も死亡。頭痛もひどい。これが時差ボケか。窓から見える抜けるような青空が恨めしい。くっそー、超さわやかな一日になりそうなのに。生まれて初めての感覚。まあ、時差ぼけなんでしょうね。でも腹が減る。しかも滅茶苦茶な時間に。ボロボロの格好で買い物に出かける。インド系の安いスーパーが2キロほど先にあるという。兎に角、安くあげたい一心でGPS片手に必死こいて目的地に行った。スーパーは潰れていた・・・。くっそー。結局いつものスーパーに行った。魚肉ソーセージと人参買った。それとスゲー安いポテチ。キッチンに立ち、何だかよくわからないものも作る。ポトフ?

昼はその具だけ食って、夜はスープに乾麺をぶち込んで食った。足りない分は0.7ユーロのポテチをむさぼった。

シャワーを浴びる気力もなく食事と排泄と睡眠だけという一日。

つけっぱなしのユーロスポーツ。延々とビリヤードを流していた。人に旅費出してもらってこんな自堕落な一日を送ってよいものかという後ろめたい気持ちと、もう、どうにもこうにも疲れてダメぽな気持ちがせめぎ合うが、もう、ダメぽの完全勝利。

トイレに行くのも水を飲むのも億劫。明日はどうなる。

28日
昨日よりは体の調子はいいが全身の倦怠感は消えない。ただ、頭痛は治まった。このままではいかんと、まずは近辺で撮影ができそうな場所を探すことに。

1キロほど離れた場所に、スペイン公園、カルースト・グルベキアン美術館がある。一昨日確認した最寄りのこじんまりした警察署横の公園。この3か所に目星をつけた。

まずスペイン公園。凱旋門らしきものがぽつんと立つただのだだっ広い場所。人通り無し。却下。

グルベキアン美術館とその周辺の公園。ロケーションは最高。しかもアート繋がりで興味を示してくれる人が多そうだ。ところが観光地らしくツーリストポリスがうろうろ。整備されて人通りが多いが、許可をとるとなるとどうかな。ちなみに日曜日は14時から無料で美術館が解放されており、無料チケットを2枚頂き中を見た。見て驚いた。ターナー(好きな作家)にマネ、モネ、ルーベンス、ミレー、レンブラント、フラゴナール・・・本物だ・・・。しかもでけえ。習作じゃないぞ。通常12ユーロの入館料なのだそうだが、それでも安い。それをたまたま無料で見られた。てか、こんなところにこんなものがあることを知らんかった。石油王恐るべし。あまりのクオリティーに疲れがマヒする。軽く躁状態。しかし、ちょっとポリスが頻繁に来すぎるな。良いもの見られたけど却下。

最後に最寄りの公園。カフェが開いていた。ポルトガルに来てまともなものを飲み食いしていなかったので、ついに「かおり貯金」が発動した。これはたまの贅沢やアルコールに使おうと決めていたもの。かおりの「なんでも頼んでよ」との言葉にありがたく甘える。ポルトガルと言えばエッグタルトとサングリアだろうと。エッグタルトはなかったがサングリアはあるという。かおりはドラフトビール。

気持ちの良い気候に、オーニングの下でちょっとした贅沢。のつもりがこれで4ユーロ。やっす!。ポルトガル最高やん!!調子に乗ってもう一杯飲んだ。あとエッグタルトを食えればもう言うことなし。何だかこれで疲れが飛んだような気がした。こういうの、時々は必要だな・・・。

最終的に、このカフェを拠点にしながら、最寄りの公園で活動しようと決めた。明日、昼頃、ポルトガル語をスマホにダウンロードして、お店の人に交渉しようと思う。