2019年4月14日日曜日

アメリカ、サンディエゴ5日目。

駐車場から歩いて国境を目指す。イミグレーションで根掘り葉掘り聞かれた後、書類にサインして入国。メキシコに入るのは簡単だ。フィルさんの話によると、昨年、2時間ほど国境を封鎖する事態がおこったという。移民がおしかけ国境警備隊ともみ合いになり、そういう事態になったと。中には国境を無理やり超えようとするものもあったという。相変わらず荒れてるな。

イミグレーションを抜けるとタクシー乗り場。乗り込み海沿いの国境公園フレンドシップパークを目指す。8ドル+チップ1ドル。途中、懐かしい風景もあったが新たな壁の建設があったり緩衝地帯に建造物が建設中だったりアメリカ側はいろいろ変化があるように見えた。
それに対してメキシコ側はあまり変わらない。OXXO前を通り過ぎ闘牛場を抜けるとフレンドシップパーク。極彩色のグミにかけるスパイスのにおい。屋台から昇る水蒸気。浜辺でくつろぐ大勢のメキシコの人々、観光に来たと思しき家族ずれ。それとは対照的に、アメリカ側の浜辺は閑散としていた。

公園で20人を目標に撮影を開始した。1時間ほどの短い滞在だが20枚は撮りたい。人はたくさんいる。兎に角、どんどん声をかけた。何度か断られた。ただ、必ずこちらの話を聞いてくれた上で写真に写るのがいやだということ。恥ずかしがりの方はどこにでもいる。断られてもめげずにガンガン行った。1時間もかからずに20枚達成。しばらく歩くとフィルさんが「スリに注意してね」と。ティファナは最近、治安が悪化し、メキシコで2番目に殺人事件が多い都市になったと。一番はアカプルコだと。2年前は麻薬戦争でチワワが最も殺人が多いといっていたが。どうりでサンディエゴの日本人が行きたがらないわけだ。

前回の旅でも訪れたトウモロコシ団子屋さんに行く。途中、新しい炭酸飲料の試飲会があり頂いた。ライムの味の向こうに何だか懐かしい味。なんだっけ、これ?しばらくしてやっと気づく「きゅうり」だ。見ればパッケージにライムときゅうりの絵が。斬新だ。口当たりライムで後味きゅうり。トウモロコシ団子屋さんはいろんな意味で懐かしい味だった。2年ぶり。自然な甘み。皮の香り。

ボードウオークを歩いた後、タクシーをつかまえて、イミグレーションへ。タクシー運ちゃんの運転が酷すぎて車酔いになる。車酔いなんて久々だ。このやろう。それでもチップをあげた。

メキシコからの入国は物理的に大変になっていた。最初のゲートからイミグレーションまでの距離が単純に倍ぐらいに伸びていた。歩くだけで疲れる。やっとの入国審査にたどり着いた。「なにしに?」「かえってきました」「そう」それだけであっさり通過。今回は以前のように、突っ返されたり、別室送りになる人はいなかった。

再び国境を越え、駐車場へ。それからフィルさんのインタビューをとった。彼の話を要約すると「サンディエゴは平和だ。ただ、周辺国が暴力や貧困の問題を抱えている。難民を含め全ての人は安全で幸せな生活を営む権利を持っているが、一部、危険な場所から不法に国境を超えようとして亡くなる人はいる。米国側からメキシコ側に仕事に行く人もあれば、逆もある。国境が悪いというよりは、周辺国との格差が問題であり、いつの日かそれが縮まり、お互いに理解しあうことで、この状況が緩和されることを望んでいる」ということ。

またの再開を約束し、5時ごろお別れした。