新たな旅にご協力ください

回顧展でのライブペインティングの様子。※作品は枕崎市歴史文化資料センター南溟館に収蔵。

・平和への願いを繋ぐ旅を応援してください


鳩が羽ばたく様子を連続画として描いた七枚のキャンバスを持って、世界を旅して周ります。平和について旅先で出会った人々と率直に会話を重ねるなかで、このプロジェクトについても説明します。そして鳩の絵を胸元に掲げてもらい、その姿を写真に収めてゆきます。

ポートアイランド北公園にて撮影。

そうして収めた写真を集めてコマ送りにしてみると、一連のアニメーションが出来上がります。もとは描かれた絵に過ぎなかった鳩たちが、実際に出会い言葉をかわした人たちの手によって生命を受けたかのように羽ばたきはじめます。それぞれの人達の胸の中にある平和への思いがこのプロジェクトをきっかけとして翼を得て、やがては国や人種を超えて世界中を飛び回っていって欲しい。そんな思いを込めたアニメーション制作のプロジェクトです。そのために一年間かけて一万人を目標に撮影をしたいと考えています。

このプロジェクトの実現のために、みなさまの支援を必要としています。

クラウドファンディング、お陰様で目標金額達成いたしました。ありがとうございました。

・なぜアニメーションなのか、なぜクラウドファウンディングなのか。


世界10カ国に平和を祈りながら壁画を描きながら私が知ったものは、いっそう厳しい現実でした。私は焦燥感に似た気持ちを抱きながら活動を続けてゆきました。沖縄に10か国目の壁画を描き上げた後、活動の様子を多くのメディアにとりあげて頂きました。平和をテーマにした美術展をひらき、講演会も開催しました。そのようにして一生懸命に思いを伝えてきたつもりでした。それでもなぜか、私にはそれらしい実感がわきませんでした。



当初からの願いであった「平和への絆を作る」というシンプルな目標がいまだに達成できていないような気がしたのです。そこで私はこう考えました。これまでは、自力で成し遂げようという気持ちが強すぎるあまり孤軍奮闘におちいり、結果的に限られた数の人しか巻き込むことができなかったのではないか、と。

旅する7枚の鳩の絵

このような試行錯誤から、「人と人をつなぐ表現」のありかたというものを根本から見なおすことにいたしました。制作過程そのものに大勢の人が直接的に関われるような方法がないかを考えなおしたのです。その答えが冒頭で説明したような、絵画と写真を使ったアニメーション映像です。そして、このクラウドファンディングのプロジェクトそのものです。

このプロジェクトが実現すれば、沢山の人に会って、プロジェクトの撮影への協力をお願いしていくことになります。一万人を目標に撮影を進めたいと考えていますが、一年かけて旅をするなかで実際にはもっとたくさんの人達に出会うはずです。
それだけではありません。いまこのページを読んでいただいている皆様が、きっとそうなのです。皆様に、それぞれの形でこのプロジェクトに参加していただきたいという思いから、今この文章を書いております。より多くの人達が、それぞれのスタンスでそれぞれに参加できるプロジェクトにしたいのです。そのために、こうしてクラウドファンディングを立ち上げる決心をしました。

2018年3月、長崎平和公園で撮影への協力を呼びかける。

これまでは「自力でやりきるのだ」という小さな美学をもって取り組んでまいりましたが、実はそうではないのだと四年かけてようやく理解してまいりました。「平和」という広く大きなテーマと向き合う以上、これまでのような私の個人的な頑張りに頼ったやり方では限界があるのだ、と考えを改めました。一人のがんばりでは太刀打ちできない課題なのです。
もちろん、今までも沢山の人の協力があってこそ活動を進めてくることができました。そしてその延長にあるこのプロジェクトでは、世界中のひとたちが作品作りに協力していただけること自体を大きな狙いとしております。
このプロジェクトを通して、皆で繋いだ平和への思いが戦争やテロといった負の連鎖を断ち切る日が必ず来ると信じています。画家人生をかけて、この活動に力を注ぎたいと考えています。どうぞ、みなさまのお力をお貸しください。よろしくお願いいたします。

2016年9月。フィリピン、マニラ市内で壁画を描く。
クラウドファンディング、お陰様で目標金額達成いたしました。ありがとうございました。

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当プロジェクトは、2019年4月から2020年3月までのあいだ、日本を含む世界各地での撮影の旅の終了をもって完結を予定しています。
その後、撮影した画像や音声などを用いた映像制作をはじめ、今回のプロジェクトの成果を踏まえた内容の展示を美術館などにおいて予定しております。また、今回のプロジェクトから生まれた作品は、WEBなど様々な媒体で公開してゆく予定です。