2019年2月20日水曜日

第2回枕崎国際芸術賞展

30年前、鹿児島の地方都市で「大賞賞金200万」の現代絵画展が行われると耳にしました。破格の賞金に、私はもちろん先輩方も色めきだち、絵筆を振るい皆で挑戦しました。結果は全滅。

二科展や独立展という中央公募展に入選するような先輩方もいただけに、どんなレベルの公募展なのだろうと、バイクを飛ばして観に行きました。

そこには安井賞作家や美大芸大の先生といった、日本の現代絵画の粋が集まっていたのです。雑誌でしか見たことがない作品群が目の前にある。しかもこんな地方都市に。奇跡としか言いようがないと思いました。落選したのも忘れて、何度も通い、食い入るように見たり、好きな作家さんの絵の前で何時間も過ごしたりしました。

東京まで行かずに、バイクで行き来できる場所に滅多にお目にかかることのできない作品群があることに、どれだけ感謝したかしれません。

私が今絵を描くことができているのは、枕崎に芸術を大切にする文化があり、育てていただいたからだと思っています。

感謝と共に、枕崎の皆様におかれましては、この様な素晴らしい公募展が身近にあることを誇りに思ってほしい。また、このような文化を持ち続けられる枕﨑という都市は他にはないのだということも分かってほしいと思います。

第2回枕崎国際芸術賞展、枕崎市民はもちろん、皆でその価値を理解し、共有してほしいと切に思います。

枕崎に感謝。